定跡外伝(2)将棋の裏ワザ伝授します

角交換四間飛車穴熊や英春流などの対策も解説
この本の詳細をAmazonで見る

評価:A
対象者:3級〜三段
発売日:2002年7月

前回のレビューで紹介した『定跡外伝−将棋の裏ワザ教えます』の続編です。基本的な構成は前編と同じですが、前編ではなかった相居飛車での裏定跡が本書では登場します。また出版年度が新しく、採り上げられている局面がよく見るものばかりになっていますので、実用度は本書の方が勝っている印象があります。

図は「対左美濃5五歩戦法」から。(便宜上先後逆)

構成は223ページで見開きに局面図が4枚。
『四間飛車急戦外伝』・『四間飛車外伝』・『相穴熊外伝』・『力戦振り飛車外伝』(升田式石田流が中心)・『右四間外伝』・『三間飛車外伝』・『矢倉外伝』・『横歩取り外伝』の全八章。

オーソドックスな従来の定跡形だけではなく、「角交換四間飛車穴熊」・「英春流かまいたち」・「ヒラメ」などの、どちらかというと力戦・奇襲に分類されるような戦形も紹介されているので、定跡党以外の方も一度目を通されると参考になると思います。

前回にも書きましたが、このシリーズは課題局面が初手からの手順を載せずにいきなり紹介されていますので、定跡を勉強し始めたばかりの人には、少し難しい内容だと思います。