四間飛車道場 第2巻 右4六銀

居飛車穴熊との両睨みで採用される右六銀戦法
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評価:B
対象者:5級〜六段
発売日:2001年12月

四間飛車道場急戦シリーズの中で、右4六銀戦法に絞って詳しく変化を解説した定跡書が本書です。

内容は…
@右4六銀の駒組み
A箱入り娘右4六銀
B舟囲い右4六銀
C4一金型四間飛車
D左美濃4六銀
の5章で構成されていて、それぞれに有力な変化が、多岐にわたり解説されています。

定跡書として、変化の豊富さでは他の追随を許さないものに仕上がっていて、一冊でかなりの知識がつくことは間違いありません。

また、本書は居飛車側の視点で書かれてはいますが、一方的に居飛車ばかり良くなるような結論ではなく、できるかぎりその変化に応じて、公正な判断を下そうという姿勢がうかがえる点は評価できると思います。

ただ、あまりの変化の豊富さに、級位者にはとっつきにくい内容となっています。有段者でも、この本を読んで理解するというのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

また、近年右4六銀戦法は、居飛車穴熊との両にらみで採用されることが多く、この本に載っているような形で出てくるのはあまり見かけません。

本書は、実戦で出た定跡のわからない部分を調べる本が欲しい、という方に最適です。級位者の方は「定跡辞書」として活用されるのがいいでしょう。 この本を読んで理解できるのは、かなりの棋力がついている方だと思います。

シリーズ次作の「四間飛車道場 第3巻 左4六銀」では、トッププロの対局でもしばしば現れている左4六銀戦法を見ていきます。(投稿:Shigekun二段)