寄せが見える本(応用編)

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評価:A
対象者:9級〜二段
発売日:2004年6月
将棋に勝つためにとても大事な寄せの技術。本書はその技術を丁寧に解説しています。前作の『寄せが見える本 基礎編』の続編という形になっていて、若干レベルが上がっています。
内容や構成は前作と同じく、3段階のレベルに分けて寄せの技術が解説されています。
前作と違う点は、本書のレベル2からはそれまでの部分図と違い、全体図をテーマ図としていることです。そのため、自玉の安全度も同時に計算しなければなくなり、より実戦に近い形で学ぶことができます。
また、巻末には卒業問題がついていて、基礎編から通して学んできた寄せの技術を、確認できるようになっています。
各章ごとに、まずはその章で採り上げる問題が、予習問題という形で出てきます。これにチャレンジすることで、今現在の自分の寄せの技術が確認できます。
次の解説で、予習問題の解答を通じて様々な寄せの技術が学べるようになっています。そして最後の練習問題で、その章で学んだ技術が身についているかどうかを、しっかり確認できます。
問題を解くときは「こんな感じで寄るだろう」ではなく、しっかりと読みきる必要があります。解答を読むと、思いもよらない相手方の粘りの手があり、結果不正解だった、というのが結構あります。
本書をしっかり読みこなして実戦を積めば、終盤が確実に強くなることでしょう。
この本は、前作の基礎編を終わらせた方や、ある程度寄せの勉強をしたことはあるが、さらにステップアップしたい、という方には、大変オススメの本です。ぜひ本書で寄せの技術をマスターしてください。(投稿:Shigekun二段)