すぐに使える将棋の手筋 下巻

テーマとなっているのは銀・金・角・飛車・玉です
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評価:D
対象者:5級〜三段
発売日:2005年9月

専門紙「週間将棋」に連載されていた講座「ひらけ駒!困ったときの魔法の手筋(凄いネーミングだ)」を加筆修正したもので、前巻「すぐに使える将棋の手筋 上巻」の続編になります。

本巻のテーマは「銀・金・角・飛車・玉」の手筋で、引き続きプロ棋士やアマ・トップの実戦をもとに、そこで現れた習いある手筋を解説しています。

第1章 銀の手筋 Part2
銀の手損で損して得取れ、ガッチャン銀の新手筋…ほか
第2章 金の手筋
振り飛車の左金活用法、振り飛車破りの一段金…ほか
第3章 角の手筋
角の大転回、升田の角、壁角の整形、筋違い角の効用…ほか
第4章 飛車の手筋
中段飛車の威力、地下鉄飛車、小池重明の自陣飛車…ほか
第5章 玉の手筋
玉を深い位置へ穴熊への組み替え、新手筋3七玉銀…ほか

第1章 銀の手筋 Part2より ▲大山△飯野:図は△1七角まで
数々の受けの絶妙手を残した大山康晴十五世名人の将棋の中でも超有名なこの将棋。▲1三角△1二玉(△同香は詰み)▲4九銀(!)△同香成▲5七角成が後世に語り継がれる伝説の手順です。

テーマとなっている駒が中・重量級に変わりましたが、基本的には前巻と同じ構成ですので、盤面図と進行手順を見るたびにページを行ったり来たりする「イライラ感」はそのままです。

酷いものになるとA図とその結果図のB図の後に、A図以下の手順が出てきます。
B図は言ってみれば解答図に等しいので、自分で考える機会が失われてしまうわけです。「絶対買わないほうがいい」という偉そうなことは言いませんが、90%買わないほうがいい(笑)