羽生の法則(6巻)仕掛け

基本戦法の定跡形における仕掛けを解説
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評価:B
対象者:8級〜2級
発売日:2007年3月

「羽生の法則」第6巻は囲いが完成したあとの仕掛けをテーマに、矢倉や振り飛車、角換わりなど代表的な戦法の基本定跡を解説しています。

駒組み段階までは本を見なくても大丈夫だけど、具体的にどうやって仕掛けて、有利な局面に持っていくかわからない級位者を対象としています。

223ページ、見開きに局面図が四枚の全四章構成で、内容は以下の通りです。

第一章 矢倉編
第二章 振り飛車編
第三章 角換わり編
第四章 相掛かり編
第五章 横歩取り編
第六章 実戦アドバイス

二章 振り飛車編より:図は△6三金まで

仕掛けに至る手順は初手から掲載されています。図は本書の87ページでとりあげられている対四間飛車の▲4五歩急戦での仕掛けです。以下▲2四歩△同歩(同角も触れられています)▲4四歩△同銀▲4五歩△同銀以下の手順が解説されています。

どの章でも、だいたい駒がぶつかり合ってから7〜15手くらいまでの代表的な手順だけをテーマにしています(角換わりだけやけに本格的)ので、基本的な定跡を頭に入れたり、ネット将棋で上級者の対局を観戦している時に、辞書代わりに使用してみるのもよいでしょう。

観戦中(自分の対戦中はだめ 笑)に本書を見なくても、掲載手順がスラスラ頭で追えるようになったら、有段者への仲間入りですので頑張りましょう。

ただし、矢倉、角換わり、相掛かり、横歩取りなど居飛車戦法をメインとした本なので、振り飛車党の方は第二章以外はチョロチョロっと見るだけで終わると思います。基本中の基本ばかりですので、読んでおいて損はありませんが。

各戦法について「浅く広く」取り上げていますので、既に好きな戦法がある人は、それ一本に絞った基本定跡書で勉強したほうが、後で色々買わずに済みますし、上達も早いと思います。