大崎善生:将棋の子

プロに棋士になることの厳しさが改めてわかります
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評価:将棋ファン必読
対象者:我々おっさん世代
発売日:2003年5月

プロ棋士への登竜門である奨励会。プロ棋士を夢見てそこに入会し、夢叶わず去っていった一人の少年にスポットをあてたのが本書です。

奨励会は鬼の住処といわれています。決められた年齢までに四段になれなければ、強制退会させられてしまう人生の勝負の場。その厳しい世界の中で、プロ棋士を夢見て苦悩する若者たちの苦悩や挫折、そして優しさなどを見事に著わしています。

著者は、高橋和女流とご結婚されたことでも有名な大崎善生さん。「将棋世界」の元編集長です。プロ棋士や奨励会員を身近で見てきたからこそ書けた、心にぐっとくる一冊です。

本書は第23回講談社ノンフィクション賞を受賞しています。

この本は、将棋を知らない方でも読める一冊です。「東大に入るより難しい」といわれるプロ棋士への道。その長く険しい道を歩む若者たちの生き様を、ぜひ本書で感じとってください。(投稿:Shigekun二段)