不滅の名勝負100

既に絶版となっております。

評価:A
対象者:将棋ファン全般
発売日:19955年12月

第1章 関根・阪田時代
第2章 木村不敗時代
第3章 四強時代
第4章 升田・大山時代
第5章 大山独走時代
第6章 中原最強時代
第7章 戦国時代
第8章 谷川、そして羽生

昭和〜平成までの棋史に残る名勝負を100番を掲載。

名ゼリフ「銀が泣いている」を生んだ坂田三吉と関根金二朗の対局を皮切りに、升田「錯覚いけない、よく見るよろし」で有名な大山との高野山決戦。

「棋史に残る絶妙手▲5七銀」を生んだ、中原−米長の第37期名人戦第四局。さらに、ひねり飛車においての「丸田新手・9七角!」・角代わり棒銀での「升田新手・38角!」など、当時の周囲の驚きぶりも書かれていて面白いです。

また、田中寅「あれくらい?で名人になれる奴もいる」の大挑発発言で、あの冷静な谷川(当時名人を獲ったばかり)をプッツン激怒させた因縁の全日プロ決勝。

盤に覆い被さって読みにふける山田道美に「暗くしなさんな!」と一喝を入れた大山のエピソードなど、当時の棋譜と局面図、それにコメント&解説が加わり、昭和〜平成が生んだ数々の名勝負・ドラマが集約されている本です。

「ああ、あれはこんな局面だったのか」というのが一目でわかり、また、当時の場面を想像しながらじっくりと棋譜を並べるのもよいでしょう。(投稿:Shigekun二段)