三間飛車マスター 定跡百科ワークブック Vol.4

三間飛車の基本定跡を復習します
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評価:B
対象者:8級〜二段
発売日:1992年4月

1988年に同じMYCOMから出版された「三間飛車ガイド」で学んだ基本定跡を、次の一手形式の問題で復習するワークブックです。

この定跡百科ワークブックシリーズは、元となる「〜ガイド」が80年代後半に発売されたため、掲載されている局面が古く、あまり参考にならないものもありますが、本書の対急戦定跡の問題は現在でも十分に参考になります。

全204ページの100問構成、2ページで問題とその回答・解説がなされています。

第1問〜第23問 △4三銀型vs急戦
第24問〜第49問 △4二銀型vs急戦
第50問〜第72問 ▲三間飛車vs急戦
第73問〜第89問 対持久戦
第90問〜第100問 石田流

△4二銀型vs急戦より:図は▲3七桂まで
ここで△7二銀と美濃囲いを完成させる手は悪手で、▲2四歩△同歩▲4五歩△同歩▲5五歩と仕掛けられて困ります。これを事前に防ぐ△2二飛が正解手となります。この手に対してなおも▲4五歩なら以下、△同歩▲同桂△8八角成▲同銀△4四歩▲2四歩△同歩▲2三歩△同飛▲3二角△2二飛▲5四角成△4五歩▲2三歩△同飛▲3二馬△5三飛▲2一馬△3三角で先手不利となります。

対急戦は三間飛車が先手の場合と後手の場合がバランスよく掲載されており、一部の問題は「コーヤン流三間飛車の極意 急戦編」でも取り上げられていた局面ですので、ピンと来た方は三間飛車をよく勉強している方でしょう。

対持久戦では向かい飛車に振り替えて△3二金から飛車交換を迫る手順、6筋の位を取って△6四銀の好形を築きあげる真部流などをテーマに出題されています。

既に絶版になっており、本書を持っていなくても全く困りませんが、古本屋などで見つけたら腕試しに解いてみるとよいでしょう。