解説している三間飛車の本

佐藤康光の石田流破り
この戦型に関する棋書はいずれも振り飛車側の視点で解説していましたが、本書は居飛車の立場から鈴木流や久保流をはじめとする最新の石田流への対抗策を見ていきます。

鈴木大介の将棋 三間飛車編
対急戦には左金を△4三金と活用し居飛車動きを封じる指し方を、対イビアナにはいわゆる「真部流」から中央で動いて局面をリードする指し方を解説。

コーヤン流三間飛車の極意 急戦編(中田功)
流石、この戦法の第一人者である中田功六段の著書だけあって、定跡はもちろんのこと、経験がなせる手もいくつか解説されていて参考になります。

コーヤン流三間飛車の極意 持久戦編(中田功)
対持久戦ということで、居飛車側の囲いを左美濃・居飛車穴熊(△6四銀型・△4四歩型・△4二角型)に絞って解説してあります。これから三間飛車を始めたい方、コーヤンやsaizohさんのように、左辺を綺麗さっぱり捌く鮮やかな勝ち方に憧れる三間飛車党の方に、良い本だと思います。

コーヤン流三間飛車の極意 実戦編(中田功)
『実戦編』とタイトルがついていますが、どちらかというとシリーズ前二巻の補足・まとめという感が強いので、前の二冊を読んでから本書で勉強すれば、変化に穴が開くことなくコーヤン流をキチンと学ぶことができると思います。

石田流の極意 先手番の最強戦法(鈴木大介)
「鈴木新手」を引っさげて、佐藤康光棋聖に挑戦したこと(2005年第77期棋聖戦)が記憶に新しい鈴木八段による石田流戦法の定跡解説書です。対8五歩早突き型や対棒金の「久保流」、対右四間における対策などが掲載されています。

真・石田伝説
人気戦法である石田流をオーソドックスな升田式から、アマ考案の楠本式・立石式(=立石流)に至るまでバリエーション豊かに解説した一冊です。

下町流三間飛車(小倉久史)
三間飛車による居飛車穴熊破りの手引書。対居飛穴玉頭銀、▲5八金型石田流、▲7八金型石田流、相穴熊における捌きの手順を後半の自戦記とあわせて紹介しており、イビアナに苦しめられている方には参考になる戦形が見つかると思います。

2手目の革新 △3ニ飛戦法(長岡裕也)
従来は成立しないと考えられた後手番での石田流を狙う画期的な戦法を若手の研究家・長岡四段が解説。

先手三間飛車破り―急戦で仕掛ける攻略法を徹底解説(青野照市)
対振り飛車急戦の研究家として名高い青野九段が「▲三間飛車にはなぜ急戦が難しいのか?」「どこが後手番のときと違うのか?」「有力な攻め筋はないのか?」をアマ有段者クラスを対象に解説しています。かなりの良書。

加藤流 最強三間飛車撃破(加藤一二三)
早仕掛けや▲3七桂型のほか、「コーヤン流三間飛車の極意」では触れなかった先手三間飛車対三歩突き捨てなども解説されています。例の口調の自戦記も掲載されており、「俺たちのひふみんは顕在だぜ!」という内容になっています。

三間飛車道場 第1巻 居飛穴 vs 5三銀
テーマとなっているのは、相手に四枚穴熊(完成手前)に組ませるものの△5三銀〜6四銀と好形に組み上げ、中央からの捌きを狙う『真部流』と呼ばれる形です。

三間飛車道場 第2巻 居飛穴 vs 4三銀
△4三銀と上がって石田流の理想形を目指す形と▲9八香と居飛車穴熊を見せた瞬間に、△2二飛車と展開し、固められる前に△2四歩から急戦向かい飛車で仕掛ける形が解説されています。

三間飛車道場 第3巻 急戦
第三巻は後手三間飛車に対する急戦がテーマとなっています。後手三間は美濃囲いが完成する前(△72銀と閉まる前)に先手に手番が回ってくるので、超速攻の45歩急戦を狙われます。シリーズはこの三冊で完結となります。

三間飛車戦法(鈴木大介)
急戦・持久戦双方をまとめたという構成上の関係か、各局面図からの枝葉が少なくグイグイと進みますので、定跡を基本から学びたい方は本書を見送った方が吉。

三間飛車 復刻版(石田和雄)
1979年に出版された同タイトルの復刻版です。名前からすると三間飛車党を対象とした棋書のように思われますが、中身は急戦定跡を居飛車有利になるように(笑)解説した「三間飛車破り」です。コレクターの方以外は必要なし。

振り飛車党宣言 Vol.2 新感覚の三間飛車
新進気鋭(当時)の振り飛車党を執筆陣に迎えた「振り飛車党宣言」シリーズ。石川、中田(功)、安西の三氏が対急戦、左美濃、居飛車穴熊の研究手順を披露。

三間飛車マスター
同じMYCOMから出版された「三間飛車ガイド」で学んだ基本定跡を、次の一手形式の問題で復習するワークブックです。既に絶版になっており、入手は困難でしょう。