沼春雄:囲いの崩し方−次の一手問題集 形の急所と手筋を知る

構成に難があり、反復して読もうという気にならない
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評価:C
対象者:8級〜3級
発売日:2004年4月

対象を穴熊・美濃囲い・矢倉に絞って、それぞれの囲い攻略に必要な基本手筋を、実戦形式の次の一手で習得しようという終盤力養成の本です。

いきなりのダメ出しで恐縮ですが、この本で採り上げられているのは『反復練習で体に覚えさせて、見た瞬間にパパッと浮かぶようにする』手筋の筈なんですが、問題図がかなり難解で途中で挫折したり、気軽に「もう一回」という気になりにくいのが欠点です。

他の寄せの本(基本レベル)だと、盤面の一部だけをピックアップ&囲い以外の余計な駒は一切配置しない、というふうに読み手側の負担を減らして、ひたすら狙い手筋を習得を手助けする構成ですが・・・。

残念ながら本書は、紹介されている手筋のレベルと問題図の難易度が、まるでマッチしていません。

採り上げる手筋はそのままで、実戦形問題図の難易度を下げる&反復練習できる問題を増やしたら、質のいい囲い崩しの入門書に・・・ってそこまで変えたら他の出版社から該当書が出ていそうですね(笑)。