小林健二:スーパー穴熊 完結編

地下鉄飛車対策の項は参考になりました
この本の詳細をAmazonで見る

評価:C
対象者:8級〜二段
発売日:2000年3月

本書は前回のレビューで紹介した「快勝!スーパー穴熊」の続編となりますが、定跡の解説がなされている戦法は相穴熊だけになっています。全222ページ、見開きで局面図が4枚の二部構成です。

第一部は@「振り飛車穴熊のルーツを探る」と題して、升田・大内・西村・福崎・神吉・鈴木(大)各氏の穴熊の指し方、考え方を紹介してあります。特に神吉・鈴木両氏の「地下鉄飛車」対策の駒組みは参考になると思います。

続いてA「激闘!相穴熊」では、振り飛車側が▲5六銀〜4八飛車・もしくは▲5六銀〜4七銀とする形を中心に、相穴熊の定跡を解説してあります。

第二部の実戦編では、小林九段の振り飛車穴熊の実戦(全5局)を自戦記で解説。対戦相手・戦形の内訳は@谷川(相穴熊)A福崎(相穴熊)B長沼(相穴熊)C児玉(相穴熊)D佐藤(銀冠)となっており、前巻同様にすべて小林九段の勝ちです(笑)。

自戦記は充実していますが、同じ相穴熊を学ぶなら「四間飛車道場 第7巻 相穴熊」の方が新しさ・ボリューム共に勝っていると思います。