解説している振り飛車全般の本

先崎学のすぐわかる現代将棋
先崎八段を講師に迎えた「NHK将棋講座」を単行本化したものです。ゴキゲン中飛車・石田流・角交換振り飛車)の基本的な考え方と序盤での駒組みを、中級レベルの方を対象にわかりやすく解説しています。

西川流振り飛車 居飛車穴熊破り(西川和宏)
角道を止めた三間飛車と中飛車で天敵・居飛車穴熊を迎え撃つための戦法(矢倉流中飛車、小倉流の三間飛車など)を解説。駒組が分かりやすく、主導権を握りやすいので我々アマチュア向きです。

新・飯島流引き角戦法(飯島栄治)
対▲藤井システムを念頭に開発され、現在は対ノーマル四間・三間・ゴキゲン中飛車と対振り飛車における有力な選択肢として認識されるようになった「飯島流引き角戦法」の指南書です。

楽しく勝つ!! 力戦振り飛車(戸辺誠)
「ゴキゲン中飛車」「石田流」「先手中飛車」―の3戦法の駒組の進め方や狙い筋を講座編と自戦記の二本立てで解説したものです。内容はわかりやすく級位者向けも、講座よりも自戦記のページが多いのがネック。

佐藤康光の力戦振り飛車
佐藤九段が得意とされている「力戦振り飛車」、具体的には▲7六歩△8四歩▲1六歩△3四歩▲1五歩のオープニングで始まる「1筋位取り力戦中飛車」と角道を開けたまま▲8八飛として穴熊に潜る「力戦向かい飛車穴熊」を解説している一冊です。

角交換振り飛車 基本編(鈴木大介)
「振り飛車には角交換を」という従来のセオリーを打破し、一介の奇襲戦法からタイトル戦でも登場するメジャー戦法にまでなった「角交換型振り飛車」のガイドブック。

角交換振り飛車 応用編(鈴木大介)
基本編の続編です。必ずしも居飛車・振り飛車双方の視点から公平に解説しているとはいえないものの、類書が少ない現段階では十分オススメできる内容です。

久保利明のさばきの極意(久保利明)
この本が秀逸なのは、「優勢」や「捌けて十分」な局面からさらに局面を進めて、寄せの局面までの具体的な手順を解説している点で、定跡から終盤での寄せ方までが一つの線として勉強できるようになっています。

鈴木大介の振り飛車自由自在(鈴木大介)
鈴木大介八段が講師を務めた「NHK将棋講」のテキストを加筆・修正したもので、テーマとなっているのは振り飛車における対居飛車急戦・持久戦の戦い方です。

杉本昌隆の振り飛車ナビゲーション
杉本七段が講師を務めた「NHK将棋講座」の内容を単行本化したものです。振り飛車の戦いにおける序・中・終盤のポイントをわかりやすく解説しています。

渡辺明の居飛車対振り飛車 Vol.1 中飛車・三間飛車・向かい飛車編
渡辺竜王が講師を務めた「NHK将棋講座」のテキストを単行本として2冊にまとめて出版したものです。第1巻では対中飛車(ゴキゲン中飛車も含む)・三間飛車・向かい飛車における急戦・持久戦の攻防を解説しています。

島ノート 振り飛車編(島朗)
内容はサブタイトル通り、居飛車対振り飛車の序盤研究をまとめた本なのですが、まさに島八段渾身の一作といえるほど中身の濃いものとなっています。藤井システムの詳細な研究はもちろんのこと、聞いたことのない奇襲戦法も充実しています。

最強力戦振り飛車マニュアル(鈴木大介)
中途半端に玄人好みを狙うのではなく、アマチュアが、読んですぐに使える戦法(しかも奇襲の範疇を超えている)だけを採りあげている点に好感が持てる好著です。

変幻自在!! 3三角戦法(窪田義行)
「4手目△3三角戦法」に特化した解説書です。指す側の力量が問われますが、力戦派の振り飛車党には頼もしい一冊になるでしょう。

高崎一生の最強向かい飛車
類書の少ない向かい飛車の定跡書。初手▲5六歩からでも同じ形に進みますので、中飛車党の方が先方の幅を広げるのにも有効だと思います。

小倉流向かい飛車の極意(小倉久史)
自戦記が全体の半分を占めており、講座編の内容が薄いのが残念。ただし、急戦形における「先後の玉・銀の位置の違い」による仕掛けの成否はかなり詳しく、この部分が小倉流向かい飛車の生命線ですので、入門書としてはよいかも。

現代に生きる大山振り飛車(藤井猛・鈴木宏彦)
「将棋世界」に連載された同タイトルのコーナーを加筆・修正したもので、現代振り飛車の革命家・藤井猛九段と観戦記者の鈴木宏彦の両氏が、大山将棋の強さの秘密を「技術論」と「勝負論」の二面から探っていきます。

手筋の達人 Vol.2 振り飛車の手筋が満載(武者野勝巳)
前半で対居飛車急戦・持久戦における振り飛車側の手筋を、後半で対振り飛車における居飛車の手筋を次の一手形式の問題(計210問)で勉強していきます。

泥沼流振り飛車破り(米長邦雄)
米長会長の「名人位獲得記念」として出版された振り飛車破りの書き下ろし自戦記です。収録全21局中の10局が「玉頭位取り」と「5筋位取り」となっており、駒の方向性と厚みのなんたるかに力点が置かれて解説されています。

加藤流振り飛車撃破(加藤一二三)
四間飛車(穴熊も含む)、向かい飛車、中飛車に対する居飛車急戦の定跡解説と加藤九段の自戦記で構成されている振り飛車破りの本。やや消化不良な一冊です。

加藤の振り飛車破り決定版(加藤一二三)
三間・向かい飛車を除く対振り飛車の定跡書。古い形から対ゴキゲン中飛車まで幅広いテーマを取り上げていますが、中心はやはり棒銀の章です。

実戦の振り飛車破り(郷田真隆)
紹介されている戦型(急戦あり相穴熊あり)や対戦相手もバランスが取れており、また自分が勝った将棋ばかりでなく、対中田功六段や森内戦のように敗局も掲載している点が謙虚で好感が持てます。

森下の対振り飛車熱戦譜(森下卓)
「森下の四間飛車破り」から6年を経て出版された続編です。前作が対四間飛車だけをテーマにしていたのに対し、本書では三間飛車(三間穴熊や升田式石田流など)も登場、また、対四間飛車は「藤井システム」との戦いがメインとなっています。

杉本昌隆の振り飛車破り(杉本昌隆)
杉本七段(2008年度「NHK将棋講座」の講師)が著した振り飛車破りの本です。対四間飛車の「ポンポン桂」や対三間の「山本流石田封じ(右四間飛車)」など、他の棋書では見られない戦法も紹介されています。

高田流新感覚振り飛車破り(高田尚平)
知る人ぞ知る対振り飛車の「左玉」戦法が解説されているレアな棋書。居飛車党の方だけでなく、通常の相振り飛車が嫌いな人も一見の価値がある渋い一冊です。

振り飛車基本戦法−上達したい人の教科書(高橋道雄)
振り飛車の駒組みや居飛車の対抗策を勉強して定跡書で見た局面が現れても、どうしても勝ちきれない初〜中級者を対象とした指南書です。

将棋基本戦法 振り飛車編(森下卓)
道場やネット対局で指していて我流だけでは勝てなくなり、「定跡を勉強したほうがいいかも」と思った方を対象とした居飛車vs振り飛車の基本定跡の解説書です。

将棋定跡最先端 振り飛車編(所司和晴)
定跡の太い幹から伸びた枝葉の一部(最新型)だけを紹介しているので、既に「四間飛車道場」などを読んで定跡にある程度精通していることが、読み手の前提として求められるでしょう。

ホントに勝てる振り飛車(先崎学)
テーマとなっているのは三間飛車、中飛車、向かい飛車で、対居飛車急戦・持久戦の定跡、戦い方のコツがわかりやすく解説されています。狙い筋だけでなく、居飛車の仕掛けを普通に受けた場合の「ツブレ形」が何度も紹介される点もポイント。

ホントに勝てる穴熊(先崎学)
穴熊入門書的な棋書はいくつかありますが、定跡と指し方のコツがバランスよく収録され、なおかつ絶版されていないのは本書しかありません。優勢になってから勝ちきるまでの具体的な手順をポイントを踏まえて解説している点が秀逸です。

快勝!スーパー穴熊(小林健二)
「スーパー四間飛車」で有名な小林健二九段が書いた振り飛車穴熊の本です。四間飛車穴熊vs銀冠がないのが大きなマイナスポイントです。対四間飛車穴熊における銀冠は優秀で、アマプロ問わず採用率が高いのに紹介されていないとは…

スーパー穴熊 完結編(小林健二)
自戦記は充実していますが、同じ相穴熊を学ぶなら四間飛車道場(第7巻)相穴熊の方が新しさ・ボリューム共に勝っていると思います。

振り飛車穴熊戦法(福崎文吾)
四間飛車穴熊、中飛車穴熊、三間飛車穴熊(おまけとして向かい飛車穴熊)の対急戦(斜め棒銀、棒銀、4五歩早仕掛け他)、対持久戦(居飛車穴熊、銀冠)を一冊にまとめようとしたこの本の構成には、少し無理があるように思えました。

振り飛車穴熊の正体(福崎文吾)
十段(竜王戦の前身)時代の福崎八段が著した初の穴熊研究書です。四間穴熊はもちろん、三間、中飛車での穴熊も採りあげており、対居飛車急戦と持久戦における定跡と実践例を解説していきます。

穴熊ガイド 定跡百科 Vol.2(櫛田陽一)
三間飛車穴熊に対する急戦や中飛車穴熊に対する▲3八飛車戦法、四間穴熊に対する右四間飛車や5筋位取り、玉頭位取りなど、近年の棋書には掲載されていない定跡が解説されている点は貴重です。

穴熊マスター 定跡百科ワークブック Vol.2
穴熊ガイドの姉妹書となる本書は、穴熊の定跡手順の中から間違えやすい局面や急所の局面をピックアップして、次の一手形式で復習していく問題集です。

最新振り飛車の正体(森けい二)
居飛車(急戦・持久戦)対振り飛車の頻出局面をテーマ図として、そこからの定跡・変化手順を優劣がつくまで見て行きますが、圧倒的な棋譜の量に対して解説が少なすぎる残念な一冊です。

振り飛車党宣言 Vol.1 新感覚の四間飛車
左美濃や居飛車穴熊が猛威を振るい、振り飛車党が激減した90年代前半にプロ棋士デビューした小倉、杉本、藤井の「振り飛車三銃士」が新研究を披露して居飛車急戦を迎え撃つ四間飛車ガイドです。

振り飛車党宣言 Vol.2 新感覚の三間飛車
シリーズの第2段となる本書のテーマは軽い捌きが求められる三間飛車。石川、中田(功)、安西の三氏が対急戦、左美濃、居飛車穴熊の研究手順を披露します。

振り飛車党宣言 Vol.3 新感覚の居飛穴対策
本書で披露されているどの戦型も穴熊側に囲いの完成を許してしまいます。しかし、「スーパー四間飛車」や小倉六段の「立石流への組み換え」など、多くの戦型では四間飛車側が主導権を握れますので、現在でも十分に通用すると思います。

力戦!スーパー振り飛車(小林健二)
「スーパー四間飛車」シリーズを終えた小林九段が次に目をつけたのが(笑)、石田流・立石流・坂田流向かい飛車などの「力戦系」振り飛車戦法です。

振り飛車奇襲戦法1 石田流・奇襲中飛車・立石流(小林健二)
振り飛車の奇襲戦法の中から、序盤から主導権を握れて、かつ相手の玉の囲いが完成する前に仕掛けることできる石田流、奇襲中飛車、立石流の三戦法(全然奇襲じゃないよ!)を小林健二九段が解説しています。

振り飛車奇襲戦法2 坂田流向かい飛車・奇襲袖飛車・相振り奇襲(小林健二)
前巻に比べてようやく奇襲臭さが出てきた感じがします。実戦経験があるからかもしれませんが、個人的には第2章の振袖飛車穴熊が相当使えると思います。

振り飛車ワールド(’04 第1巻)
後第16期竜王戦第一局(羽生善治竜王対森内俊之挑戦者)で現れた4五歩早仕掛けが採り上げられています。前年の第一巻で採り上げられなかった先手からの角交換〜▲8八角という有力手順の最新研究が解説されています。

振り飛車ワールド(’04 第2巻)
後手番四間飛車の右銀急戦対策が解説されているのですが、現在四間側の最有力手といわれる小坂流が題材にあがっていました。

振り飛車ワールド(第1巻)
巻頭インタビューでは、藤井九段の将棋に対する思いや考え方をうかがい知ることができ、また指定局面戦や講座では最新の形が解説されていて、勉強になります。

振り飛車ワールド(第2巻)
ガチンコ局面指定戦や定跡講座では、かなり参考になる定跡が解説されています。特に今回の指定局面戦は、対左4六銀の新しい変化が載っていてます。。

振り飛車ワールド(第3巻)
巻頭インタビューでは、棒銀戦法の大家加藤一二三九段が、居飛車側から見た振り飛車の変化を、大山康晴十五世名人との対局や自身の採用戦法の変遷、将棋の心構え等を交えてコメントしています。

振り飛車ワールド(第4巻)
巻頭インタビューは、力戦型振り飛車で有名な鈴木八段。はとにかく人のやらない戦法が好きな方で、ゴキゲン中飛車がまだそれほどメジャーではなかった頃から指し続けて、その体系化に貢献された方です。本書の中でも、その職人的な部分に対する自分の想いを述べられています。

振り飛車ワールド(第5巻)
ガチンコ局面指定戦は、今回は右4六銀がテーマになっています。箱入り娘型の右銀急戦は、最近ほとんど私は見かけないのですが、知識として知っていた方がいいでしょう。

振り飛車ワールド(第6巻)
千葉五段の講座は、藤井システムが題材です。先手と後手の場合をそれぞれ分けて、その最新定跡を解説しています。